アメリカの精神科医:エリザベス・キューブラー・ロスの「ライフ・レッスン」(角川書店)読みました。
彼女の著作としては、On Death and Dying =邦題「死の瞬間」が有名です。
「死の瞬間」は、死にゆく患者にインタビューを続け、
死に直面した人の心理を分析した本です。
死に至る病いにおかされると、
人はまずそんなことは無いと否認して、
次になんで私がこんな目にあうの?!と怒り、
いやでも薬や手術でなんとかなるだろうと死なないように取引をしようとし、
それが無理だと(つまり死ぬと)わかると絶望して抑うつとなり、
あがいた最後にやっと死ぬという事実を受容するというプロセスを辿るそうです。
このプロセスは死にいく病だけでなく、ただ単に病におかされたときでも、ほぼ同じ心理状態をたどるのでは、と思います。
私が高齢出産後にアトピーを患ったときもほぼ同じ心理状態をたどりました。
違いがあるとしたら、死に至る病気でない場合は、受容して初めて回復や改善に向うことができる、もしくは回復できる道にたどりつくところです。
このプロセスは恐らく失恋や愛する人の死を体験するときも同じ過程だと私は思います。

話を戻しますが、
キュブラー・ロスの「ライフ・レッスン」は、
まだ読み終えていないのに内容を紹介するのもなんですが、死にゆく人々が死に直面したときに、浮かび上がってくる(というか突きつけられる)
”その人の人生でやり残している課題”
に焦点をあてています。
それぞれの人のレッスン、かなりリアル、です。
この著書は、
死に直面した人々が、その最後の瞬間に学んだそれぞれの貴重なライフ・レッスン、
言い換えるとまだ十分に生きられる間に私たちが行っておくべきことを先輩方に教えていただける、非常にありがたい内容となっています。
読みながら息をのんでしまったある女性の例を1つ、抜粋させてもらいます:
「ロサンゼルスの町はずれにさしかかったとき、まえを走っていた車がいきなり停止しました。急ブレーキをかけながらみたバックミラーには、急接近して来る後続車が映っていました。
ものすごいスピードで、わたしの車に衝突しそうな感じでした。そのドライバーがまえをみていないこと、猛烈ないきおいで追突されることが、一瞬のうちにわかりました。まえで停車している車との距離も、ほとんどなくなっていました。
もう、だめだと、おもいました。死ぬかもしれないとおもったんです。
ふとみると、自分の両手がハンドルをぎゅっと握りしめていました。意識的につよく握ろうとしていたわけではありませんが、いつもそうなんです。それが癖なの。
なぜだかわかりませんが、こんなふうに生きたくない、こんなふうに死にたくないっておもいました。
私は目をとじ、息を吸って、両手をだらんと垂らしました。力をぬいて、身をまかせたんです。生きることに、そして死ぬことに、自分を明け渡したというのかな、その瞬間、ものすごい衝撃につつまれました。」
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アコーディオンのように車はクラッシュしたのに彼女は無傷だったそうです。力を抜いていたから、助かったと警官に言われたそうです…
私はこの本を読んだ数日後に、
体の使い方をまなぶワークショップに参加するタイミングでしたので、
この自動車事故にあった彼女のレッスンは、私にも必要なものだと感じました。
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