ニューコラボができるまで 6

5の続きです。

3つ目の物件:
カフェ賃貸物件がダメになったので、
不動産会社のY田さんに協力してもらって物件探しを続けることになりました。

この頃には、稲美町だけにターゲットを絞っていました。

そうしたのは、少し前に当時リフォームをお願いしようと
思っていた稲美町の建設会社さんを訪れたのがきっかけでした。

その会社の代表の方は、稲美町”愛”がものすごくて、
その話を聞きながら、何かをやるなら、
すごく好きとか思い入れのある地域でやることを選べば、
わたしがつくろうとしてる場(好きなこと、やりたいことをやってもらう場)と
エネルギーが合致するなと気づいたのでした。

そう思ったら、やはり私に縁が最も深い(共鳴してる)稲美町だな、と思いました。

稲美町は小さな町で、物件自体がかなり少ないという現状もありましたが、
いったんマトを絞ったら、
あちこちの物件に気が散らないというメリットにも気がつき、
自分の軸も定まったように感じました。

そして、このフォーカスに呼応するように、
1つの新着物件が現れました。

市街化調整区域だらけの稲美町にしては、
非常に珍しい市街化区域の中古建物件です。

速攻、Y田さんに連絡して、
すぐに見学させてもらうことにしました。

市街化区域に入ってるだけあり、
前面道路の交通量が少し多めですが、
側面の道路は交通量は少なく許容範囲でした。

しかも、物件から少し離れたところに
7、8台は停められる広い駐車場も付属しているというかなりレアな物件、
まさに店舗にするには、もってこいです。

当日、家の中を案内してくださったのは、
ご主人がなくなられて、今は一人でそこに住まわれてる奥様でした。
とてもお上品な方で、
室内をとても綺麗に使用され手入れも十分に行き届いていたので、
リフォームも必要ない状態でした。

1つだけ私が気になったのは、
シェアキッチンを考えたときに、
台所とリビングが家の一番奥にあり、
玄関から、リビングまでが見通せない造りでした。

通常の住まいなら、それで問題は何もないのですが、
カフェをするとなると、玄関から入り、
階段を通り越して、廊下を歩かねばならず、
ウェルカムな感じが全くしないなと思いました。

台所の裏をリフォームして出入り口をつくり、
そこをカフェの入り口にすることができれば解決しそうでしたが、
台所の裏側は、別の方の敷地と隣接しており、
そこにはすでにシャッター付きのガレージが設置されていたため、
この解決法は取れません。

この点だけがひっかかりましたが、
市街化区域で、リフォームほぼ必要なし、
広い駐車場も確保できるので、
GO! だと思い「購入させて頂きたいです」と
内覧後に奥様にその場で意向を伝えました。

奥様は、売り出してすぐに決めてくれたので嬉しいわと、
笑顔で喜んでくださいました。

唯一、私の気がかりであるカフェへの入り口問題についても、
近日中に一緒に働く皆で内覧させてもらい、
対策を練ってから購入を決めたいですという希望を伝えたら、
いつでも見学どうぞ、と了承してくださいました。

帰宅後、先述のリフォームをお願いしようと思っていた建設会社の代表さんにも
図面を送信をして、カフェの開口部を家の側面に作るのは
可能かなどの相談メールも送りました。

そしたら、その晩です。
物件を案内してくれた不動産会社のY田さんから、電話がかかってきて

「ペルーさん…..実は、ですね、非常に言いにくいのですが、
今日見ていただいたあの家ですが…..、その〜、申込みされてしまったんです」

と、いうではありませんか(!)。

私が物件を見学した後に、もう1組見学予定者がいたそうなんですが、
その男性が、物件をみて購入を即決し、すぐに手付金をATMでおろしてきて、
そのまま、Y田さんの不動産会社に行き、正式な購入の申込みをしたというのです。

ひょえーっ! 

そりゃ、手付金を払って購入の正式な申込みをした人が、
買い手として第一優先ということは、私も知っていましたから何も言えません。

まあ、広い駐車場付きで、あんなに綺麗に管理された家、
しかも奥様は娘さんの住んでるところに引っ越す予定なので、
今ある高級そうな家具調度品(テーブル、椅子、食器棚、本棚、ベッド、エアコンまで)も無料で差し上げますという条件もついていたので、
この条件がぴったりな人が、即決するのも、うなづけました。

先に見学した私が既に「購入する意向」を示していたことも、
その男性の即決&即金、即申込みに、
皮肉ながら一役買っただろうとは思います。

しかし、いずれにしろ、わたしがこの電話を受けてまず思ったのは、
カフェへの出入口の問題がひっかかっていたので、
私はその購入を決めた男性みたいに即決することはできなかった、
だから、これは仕方がなかったな、ということでした。

次に思ったのは、

前回のカフェ賃貸物件もそうだったけど、
今回の物件も、なんならホスピス物件も、

私が GO! と決めたら、

すぐさま No! と言われる事象が起きた。

こんなわかりやすい、神様からのNo! サインってある?!(苦笑)でした。

不動産を購入するときって、額が額なだけに、
失敗しないようにって、慎重になるじゃないですか、
本当にこれでいいの?!って、疑ったり、自問自答したり、
できることなら長く時間をとって考えて結論をだそうとする。

でも、こんなにはっきりと No! サインが、
しかもこんなにすぐやってくるなら、

何も怖がらなくていいな〜と思いました。

No!サインがこなければ、それでOKってことだから、
安心して購入をすすめていけるなと思ったのでした。

この3つ目の物件でのレッスンは、
いいと感じたら、それを信じて即決する!でした
(後から購入決めた男性がしたように)。
そしてこのレッスンは、すぐに有効に働くことになりました。


4件目の物件(今のニューコラボ物件):

3つ目の物件の購入が即日ダメになったあと、
わたしは落ち込むこともなく、
天からNO!サインがもらえるんだ〜と大いに気が楽になって、
すぐにまた次の物件を探しました。

そしたらすぐに(3件目の物件がダメになった翌日)
Y田さんの会社の別支店の広告で、稲美町の新しい物件が掲載されていたのです。

その物件は、「古家付きの土地」として売り出され、
古家解体後の更地引き渡しが条件になっていました。

速攻で、Y田さんに電話して、
まずは古家を残したままの売買は可能かを尋ねてもらいました。

注)親などから譲渡された古家を売却する場合、売却金額=譲渡所得の税金が3000万円までの控除制度あり。この税金控除を受けたい人は、古家を解体して更地として売るか、古家に耐震リフォーム工事をして売ることになるので、古家解体費を払ってでも更地引渡しを条件にしてる物件がある。

確認してもらったら、古家付きで販売することは可能だったので内覧を予約し、今は居住者がいないので、場所と雰囲気だけを先にみようと、物件の外観を見に行きました。

物件にたどり着くと、お隣の家の女性が、
ちょうど門の前をお掃除されているところだでした。

ニューコラボの物件の問題は、近隣に借りられる駐車場がほぼないことで、周辺を歩ける範囲でみたところ大きい駐車場が1つだけあったのですが、見に行くと「1台だけ空きあり」のミニ看板が立っていて、ほぼ埋まってる状態でした。

だから、ここを購入するなら駐車場問題は不可避だなと予想していました。

それで、そのお隣の女性に話しかけて、ダイレクトに駐車場のことを尋ねたら、
近くに近所の人が持ってる土地があり駐車場になってることを教えてくれ、
なんなら、そのお隣の女性の敷地も十分に広いので車停めたかったら停めていいで〜、
というような気さくな提案もしてくださいました。

結論からいうと、このお隣の女性や近所の人の駐車場を借りるということは叶わず、
最終的には、すぐそばの JAさんの駐車場を借りることができたわけなのですが、
あの日、お隣の女性と話をして、
駐車場がなんとかなりそうだという情報をもらわなければ、
私は今の物件の購入には踏み切らなかったかもしれないので、
あの時間に、お隣の女性がちょうど外にいて、
しかも気さくに話してくださったこと、
この出会いも、神のシナリオだな〜と思いました。

今も、このお隣のS子さんとは、仲良くさせていただいてます。

物件の内覧ですが、外観だけでなく中もザ・昭和そのままだったのですが、
平屋物件というのが気に入りました。

これまで見てきたところは、2階建ての家ばかりだったのですが、
逆にこのくらいの方が身の丈に合い、
管理しやすくて維持しやすいだろうなと思ったのです。

という感じで、3件目の物件での教訓を生かし、
内覧後、即、GO! ということで、
Y田さんの事務所まで行き、正式な申込み手続きをしたのでした。

そこから、本契約まで、めちゃくちゃ早かったです。

Y田さん曰く、この物件は、問い合わせがかなり多かったそうです。
理由は、小学校や商業施設が近くて場所がよいわりに、
お値段が手ごろ(1380万円でした)だからだそうです。
(稲美町内の開発してインフラ整備した新築ばかりが立ち並ぶ地区と比べると割安)

だから、私が即決して申込をしなければ、
また先を越された可能性は大いにあったと思います。

広告みて問い合わせて内覧したのも、わたしが一番で、
そのまま即決したから、購入申込みも当然一番でした笑。

契約の日に、売主さんと同席して契約書にハンコを押しながら、
あー、今回は Noサインはなかったな、と心の中で思ってました。

物件決まるまでの話、長すぎましたね笑


to be continued →  ニューコラボができるまで 7

↑こちら、ニューコラボ物件。外観は玄関ドア以外は、触っていないので、ほぼ、そのままです。変にクセがない外観も、よかったです。