治るとき

台風が過ぎ、今日は快晴かと思いきや、まだ湿気が含まれた空気が残っています。

台風が行き過ぎたからといって、すぐにはカラッといかないわけですね。

これって、体や心が治るときと同じだなと思ったり。
何かが治るときに奇跡的に一瞬で治るというようなことは、人体的にみて起こらないと私は感じてます。

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ホメオパシーのレメディでも奇跡的なことが起こることがあります。
奇跡的に症状が動くことはよく聞くことです。
でもそれは完治とは違うんですよね。
その人とレメディが正確に共振共鳴した場合に、
奇跡的と表現できるようなことは起こりますが、
それが完治とは呼べない。
患っていたある症状が劇的に改善したり、動くのだけど、
それでおしまいではない、ということです。

例えば自分がアトピーを患った経験から話すと、HPにも書いていますが(ご興味のある方はどうぞ:http://arnicahomeo.wordpress.com/わたしのこと-3/)。
私はあのとき、漢方などを使いながら、一応は治ったのです。
しばらくは皮膚症状はなく、
夏になるとあせもみたいなものができていたくらいです(これ気になってはいましたが)。

それがホメオパシー療法を使用しだしてから(セルフケアでなく)、
また似たようなアトピー症状が一部に表れました。
アトピーを患ったときよりは、せまい範囲で、症状もやや軽減した状態です。
ホメオパシーを勉強中でしたから、レメディを取ったことで排出をうながされているのはわかりましたが、レメディを取るたびに、皮膚症状がでるので、
うんざりして私のホメオパスに相談しました。

その時、私のホメオパスと話しながら、自分の体を通してわかったのは、
完治までたどり着きたくても ”一気にゼロ”の状態まで
体がすぐに持っていくことはできないのだ、ということでした。

台風のような好転反応(治るときに一時的な悪化にみえる症状)があったからって、
その後一気にすっきりするかといったら、その余波症状は残っているのです。

振り子をイメージしてもらうといいのかもしれません。
ビヨーンとゆれて、反動で戻っても、そこでピタッとは止まりません。
振れが少しづつ小さくなりながら、最後に止まります。
完治していくときも、あのイメージです。

人間という生体は、そんな急なことはできかねるのだと、私は思います。

私のアトピーの完治もそんな感じでした。レメディを取ったことで皮膚症状が、前回より軽めに少しせまい範囲で出る、その次はもっと軽くせまくでる、その次はさらに軽くさらにせまく出る、そして最後に出なくなる。
こんな感じで静かに終息していくのです。

これは恐らく精神症状についても言えると思います。
重い精神症状を患っていた人が一気に治って、
ある時を境にそれまでの症状が全くなくなるというのは、
生体として無理な反応をしている(させられている)のだと思います。

症状の揺り戻しは徐々に小さくなりますが、いきなりゼロにはならず、それが生体として正常な反応だと理解しておくことが重要なんだと思います。

例えば、万引きがクセの人がいて、なにかの療法で劇的に改善したとします。
あー、良かったと家族が安心しているところに、
またその人が万引きしたと警察から通報。
家族は再度奈落の底に…ではなくて、それ揺り戻しかもしれないのです。

他の精神の部分で改善がみられるのなら、良い方向に向っている過程の揺れとして、
そこは静観して様子をみるのが良いと思います。
本人もそれがわかっていれば、
自分は”やっぱり”ダメだって、落ち込んだりしなくていいわけです。
振り幅がどんどん小さくなっていっていることに注目したらいいと思います。

なんにでも実はいえることなのかも。
急なダイエットとか、禁煙とか、地震、実は株の急落なんかも?! 宇宙的にみて物事が動くときって、そういうことなのかもしれません……

ということで人体に自然な方法で、不調を 整えたい方、ホメオパシー療法のHPもよかったら御覧ください:http://arnicahomeo.wordpress.com

どんな療法が向いてる?

心の病いや、体の病いを抱えているときに、どういう風に解決するか?

人やまわりの環境のせいにするっていうのが、まず最初に思いつくことですよね。
主人が忙しいから私が全部のことをやらなければならない
姑がいろいろ口うるさすぎる
仕事が忙しすぎる
同僚のXXさんが意地悪で、一緒にいると緊張する
通勤電車が混みすぎて気分が悪い etc.

確かにこれらも一因でしょうが、内面のことを色々見ていくと、
こんな状況を選んでいるのも自分自身だと気がついてきます。

ここまで気がついてくると、かなり楽になってくるのですが、
それでも簡単に自分のパターンは変えられない。
(どうしてこういうトラブルになるか)わかっちゃいるけど、
変えられないっていう状態です。

ダイエットや禁煙なんかも同じですよね、
やめなきゃ、体によくない、やせたいっていう動機ははっきりしているのに、
でもやめられない….

こうなったときは、自分だけで苦しまず、誰かの力を借りたらいいと思うんです。

特に潜在意識まで沈んでしまっている、
そのやめられない原因の根っこがある場合は、
自分では、その根が何か気がついていないのですから、
考えや心の持ちかたという表面的なアプローチで変えようとしても、
なかなか手強いです。

自分で一人でそこを掘り下げることもできますが、
向き合っていくには想像以上に苦しかったりします。
なぜなら、それは自分がどうしても対面したくなくて逃げてきたものだから。
心が無意識に避けていたりするので、その傷つきたくないという気持ちに立ちむまうには、第3者の支えや寄り添いが必要だったりします。

DSC_1352 (あじさいのドライフラワー)

私はホメオパスなので、こういう場合は、とても深いレベルまで対応できるホメオパシー療法がオススメなのですが、でも他にもいろいろな療法がありますよね。

まず思いつくのはサイコテラピー(心理療法)です。
私は昔からこれにひかれていましたが、なぜか自分が実際にかかることはありませんでした。

サイコテラピーは治癒までに相当に時間がかかると見聞きしますので、ホメオパシー学校の校長にこの質問をぶつけてみたら、校長曰く、かかる時間は同じくらい、でした。

サイコテラピーの場合は、カウンセリングの間隔が一般的に短くて(月に1回とか2週間に1回)、少しづつステップを上がっていく感じなので、ケアの回数が多いのが好みの方には向いているかと思います(その頻繁な分、お金がかさむかもしれませんが)。

退世療法や睡眠療法なんかもありますね。
退世療法は私も何度か受けたことがありますが、これが合うかたはいわゆる前世とのかかわり(カルマ)が現世に濃く影響している方が合うように思います。

クリスタルを使ったヒーリングやエネルギー療法もありますね。
私はこれらも幾つか受けたことがあります。
クリスタルを使ったヒーリングを受けたときは、歩いて帰りながら大号泣しました。
その時私はそのヒーラーさんと対峙してとても傷ついたと感じ、怒りやくやしさなどがまじって涙がどんどんでてきたのですが、今思い返せばそこまで感情がでてきたのだから、実はもっと通えば良かったのかもしれません。
でもあのときの私にはそんなキャパはなかったですね、 そしておそらくそのヒーラーさんも私の傷まで思いをはせるキャパがなかったのかもです….

体から行うアプローチでいえば、気功療法とかクレニオセイクラルワークや、エサ連マッサージ、オステオパシー、ロルフィングなんかも深いとこまで届くだろうと思います。
これらは体の傷や傷害などがトラウマとなってる症状に合うと思います。

今は、ものすごい数の、いろんな名称がついた療法が存在しますので、迷うかもしれませんが、いずれにしろ、不思議なことに求めれば自分に合う療法にたどり着くようにできています。
ただ「実際に」動かないと、そこには導かれないのが鉄則。

だから、ずっと不調を抱えているかたでどうしていいかわからないときは、なにか動いてみたらいいと思います。

いつのことだったか、初めて合う女性二人と友人宅で出会って、色々な療法の話になったことがあります。
一人の女性は全く何の療法も試したことがなく、しかし皮膚の不調で悩んでいました。
私はホメオパシーのことを話し、もう一人の女性はクロレラをすすめていました。クロレラ!それが彼女の不調を解決したそうです。何が向いているか、本当に本人にしかわからないものですよね。

世の中には、助けて欲しい人より、助けてあげたい人のほうがずっと多いそうです。
自分のことに向き合うより、他人を助けるほうに力をそそぐ人が多いという解釈もできますが、別の見方をすれば、私達が思ってる以上に、自分のまわりにはたくさんの救いの手が差し伸べられているということだと思います。
ちょっとすがってみたらいいと思います。

ホメオパシー療法にご興味をお持ちで試してみたい方は、こちらのHPを御覧ください:

http://arnicahomeo.wordpress.com

ホメオパシーは何に効くのか?

ホメオパシー療法家(=ホメオパスといいます)をやっていますが、ホメオパシーは日本ではまだまだマイナーな療法で、知らない人がほとんどです。

ホメオパシーは何かを説明しても、一度でわかってもらえることはないし、セルフケアで使っている人でもよくわかっていない人も多そうです(自分も当初そうでした)。

そんな感じでよくいわれるのは、
「(説明はなんとなくわかった)で、ホメオパシーはつまり何に効くの?」。
結局何に効くかがわからないと、試そうと思うところまでいかないですからね。

この答え、でも正直難しいんですよ。ホメオパシー療法はもともと医師が病いを本当の意味で根本的に「治す」(薬で一時的に対処するのではなく)ために確立した療法なので、「病気にも心理的な病いにも、効きます」というのがまず浮かぶ答えなのですが、これ日本の薬事法の関係で公には言えません(苦笑)。

薬事法へのひっかかりだけでなく、なるべく誠実に誇大表現のないように言うとしても、「病気にも心の病いにも効くけど、それはレメディとその人(患者さん)しだいとしか言えない」ということになります。

ホメオパシー療法は、各人のもつ自然治癒力に働きかけるので、自然治癒力が深いところから整えば、その力で抱えている体や心の病いが改善されることはよくあります。

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ただ、それはその人の自然治癒力や遺伝的に受け継いだ要素によって差異があるので、ある人にすごく効果があったからといって、他の人にもそれがあてはまるとは言い切ることはできません。

学校でたくさんのケースも学びましたが、レメディで完全に健康な状態まで戻った人がいる一方、精神的にものすごい改善をみせたのにある病いだけは平行線のままだった人などもいて、それは1つの療法だけで治療する限界かもと思うし、その人のその症状はそのとき治るようにはなっていなかったというようなこの世の仕組みまで関係するような回答にもなるかもしれません。

また自然治癒力の差異だけではなく、レメディが正しく選ばれることも、とても重要です。
その人に流れているのと同じエネルギーを持つレメディを選ぶことができなければ、自然治癒力が深いところから整うことは難しいからです(ある程度は整いますが)。

これはホメオパシー療法に限らず、お医者さんや歯医者さん、またはマッサージなんかでも「人や技術による」ところが大きかったりするので同様でしょうか。

また自然治癒力だから何の病いにでも作用するのかというと、そうでもないです。
器官や骨の組織など長時間かかって硬直した状態になったものや、再生不可能な組織や、簡単な例でいうと進行した虫歯など、自然治癒力がどんなにうまく働いても、もうどうにもできない状態のものには作用しません。

最後にですが、上述したものだけでなく療法を受ける方自身の生活習慣も大事になってきます。
肥満で悩んでいて療法を受けレメディを取っているのに、相変わらず暴飲暴食を続けているなら、それは治癒するのは難しいです。
(わかりやすくこの例を書きましたが、ホメオパシー療法を受けていると暴飲暴食をさせていた心理的な要因にレメディが作用して暴飲暴食したくなくなる流れなので、
実際にはこの例は起きないかもしれません)。

まとめてみますと、ホメオパシー療法は、様々な病に効く可能性がある、ですかね。

こんな症状あるけど、ホメオパシー試してみようかしらって方は、こちらのHPへどうぞ:

http://arnicahomeo.wordpress.com

校長センセイのこと

私が勉強したホメオパシー学校の校長について常々思っていることがあり、それを書いてみます。

この校長さんは、イギリス人の男性でオックスフォード大学をでられた優秀な方なのですが、最初に会った日に特別な印象を受けました。

私が最初に彼をみたのは、半年ごとに行われる学校の東京でのセミナー(いわゆる学校のスクーリングのようなもの、3日間行われる)でした。
入学後初めてのセミナーだし、校長に会うし、しかも英語で行われるので(ちゃんと通訳されます)、とにかく少しどきどきしていました。
ところが、彼がしゃべり出してすぐに「ん?…ん?」「え?何?! 声、ちっさすぎ〜」、これが最初に思ったことでした。

校長さんは、スマートというよりペンのように細く、お顔も細く、そして声も細かったのです…
「覇気がない….」聞きながら、文字通り苦笑していた私なのですが、そうなんです、私は恥ずかしながら偏見があったんです。

校長や社長やトップに立つ人は、ダイナミックで多少なりともカリスマ性があって、人を引きつけるものだという偏見。
だから、覇気を感じない、声が小さめの我が校の「校長」に肩すかしをくらったようでした。

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けれどセミナーが進んでいくうちに、私の思いは全く違うものになっていました。
参加者からのある質問に、彼はさらっと「そのことは、すみません、わかりません」と答えたりします。
参加者の別の人がある項目について自分の考えをとうとうと述べたのを聞いたとき、校長さんは「ああ、そうですね、そうかもしれません」とさらっと大げさでなく真摯な態度で答えます。

これまでみてきたセミナーやら講演を行う人、いや学校の先生であっても、
自説を押し付けてこない人、わからないとさらっと答えられる人、あいまいなことをわかったように言わない人を私初めてみたかもと思いました。

わからないことがあって「わからない」という講師の人いたかもしれません、でもその方々はわからないと言った後で足しました、「それはわからないけど、でもこうであーで、だから自分はこれだけ知っていてこうであーで」。

それがこの校長さんにはなかったのです。わからなかったことは、
「わからない。私はそれについて知らないから、誰か知っている人いますか?」と皆にさらっと聞いたりする…「わからないので、調べときますね」と言ったりも、
それホメオパシーのことなので、ここで知らないって言っちゃっていいんですか、あなた校長さんですよね?、私の方がドキドキしました(今となればそれがわからないということは知識がないわけでもなんでもないとわかるのですが)。

かといって彼が知識が不足しているってことは全くなくて、ものすごい豊富なしかもレベルの高い知識をさらさらと
力も入れずに披露していくんです。そのときの彼の態度に、自然体というよりも謙虚さのようなものを感じました。

なんだろう、これ?!この感じ。
もしかしてこれが「ホメオパス」という職業の人なんだ… 私にとってこれは一種の衝撃でした。

その後この学校で学べば学ぶほど、彼の豊富で高度な知識を垣間みさせてもらっているのですが、
奢らない(無意識なんでしょうが)その態度と謙虚な感じに、大げさではなくて毎度、頭を垂れる私です。
ごり押しである知識が正しいという主張はなくて、いつでも公平に冷静にものを判断しようとするその態度と知性。

私が生まれて初めて対面したホメオパスが彼のような人であったこと、ありがたい限りです。

(後記:彼が校長だったISHLは残念ながらその後閉校しました)

そして私は、現在ホメオパスとして活動しています。ご興味があればHPへもどうぞ:

http://arnicahomeo.wordpress.com