ニューコラボができるまで 5

4の続きです。

今のニューコラボ物件に行き着くまでに出会った3つの物件との間に起きたことが、
個人的には一番面白い=神からの導きをダイレクトに感じた出来事でした。

1つ目の物件:
加古川市内の以前ホスピスとして使われていた物件でした。
市街化調整区域ではないのに、お庭が広く、駐車場も4、5台とれるし、しかもホスピスとして使われていたこともあるので、部屋数も十分でした。
そこがホスピスだったときのHPがネット上に残っていて、それを読んでみると、看護師さんや介護士さんのグループが、最後まで人間らしく生きられるようにとつくった志の高い施設で、読んでいて心が温まりました。つまり、そこはとてもよいエネルギー場だったと確認できました。

ここでGO!だと思い、その物件広告を載せていた地元の不動産業者に電話をすると、予想外にとても冷たい対応でした。そこはね〜ホスピスだったんですよ、だからやめときなさいという口調、しかも前面道路が4m以下だから、再建築不可になるかもよ、と売る方向でなく買わないでというセールストーク(笑)。

前面道路の問題は、どうしたら解決できますか?と電話口で食い下がるわたしに、ため息まじりに「ウチでは扱いたくないんですよ(よそを当たってください)」というようなことを最後には言うのです(なんで広告だしてた?!苦笑)。
しかし、不快に感じたこのやりとりは、今後とても頼りになる不動産業者さんに出会うための流れだったのです。

私はできることなら地元の業者さんと取引できたらと考えていたのですが、面倒な物件は扱いたくないというキャパのないこのやり取りで辟易したので、
そのホスピス物件を扱っていた別の大手の業者さんをみつけたとき、地元とか大手とかのフィルターをかけるのはもう、やめようと思いました。

うちでは扱いたくないと言われて、電話をきって、すぐに別の大手の業者に電話をかけたとき、電話をとってくれたのが、F屋不動産、加古川店のY田さんでした(現在は高砂店に異動してました)。
こちらの経緯を説明すると、すぐにホスピス物件の問題と、そこで店をつくるなら、なにをしなければいけないかなどを詳しく教えてくれました。しかも、その時点で判明していないことは翌日役所にいって確認までしてきてくださいました。

Y田さんは、この最初の電話の応対から、最後にニューコラボの物件をみつけ契約するまで、常にこちら買う側の立場で考えて対応してくれて、しかも必要ならば、その後も私の代わりに役所にまで出向いて調べてくださるやり方にもブレがありませんでした。

そこまでしてくださるのは、業者の立場で言えば売買上のトラブル回避なのでしょうが、買った後に問題が発生したり、困ったりしないようにと、こちらのその後のことまでシュミレーションしてくださっているのを感じました。

あの地元業者さんとの不快なやりとりが起きなかったら、私がY田さんに出会うことはなかったので、この不動産探しに強い味方が現れた流れは、偶然などではないと確信しました。

ホスピス物件は、前面道路4m以下で建築された物件でしたが、再建築不可になる可能性はとても低く(救済措置がある)、将来の売買も問題ないことはY田さんの調査でわかりました。
前面の道路が4m以下ということに関しては、限定された営業内容以外での使用は法律上は認められていないけど(寮などはOK)、しかし、現実的には行政の縦割りシステムの関係でそこはチェックされにくく、実際には営業してる店も多数ということもわかりました。ただ、そのこと(法律上は認められていない)を知ってしまったので、この物件はあきらめることにしました。

2つ目の物件:
ここまで、実際に見に行った物件は、7、8件ありましたが、購入しようとまで思えた物件は、ホスピス物件以外にはありませんでした。

この辺りで、かなり気持ちがあせってました。頼りになる業者さんもみつけたし物件がみつかるだろうという確信は心の奥にはあったのですが、だからこそ、逆に何故すぐにみつからないんだろう?と、そういう思考になってきてました。

もしかして、なにか違う視点とか考え方をしなさい、というサインかなとも思ってました。

そうしていたら、ある方がカフェの賃貸物件を紹介してくださいました。
場所が稲美町で、広い駐車場も近くにある物件でした。

私は賃貸物件というのがあまり好きでなく、それは内装リフォーム工事をしたとしても、退出時にすべてをゼロに壊して戻さないといけない契約というのが、非常に無駄なことをしてると思っていたし、借りてるとこちらの自由にはできないという感覚もありました。

しかし、ちょうど気持ちがあせっているところに加え、なにか違う視点が必要なのかと自問していたところでもあったので、賃貸か〜、そうしなさいということかな?と、その流れに従い物件をみにいきました。

そのカフェ賃貸物件は、1Fにカフェがあるだけでなく、カフェの横に和室があり、2Fにも居住できる2つのスペースがあり、まさに考えていた通りの4つのスペースがぴったりとれる物件でした。
一緒にみにいった3人の顔も明るくなって、やる気が一気にあがったことがみてとれました。私もそこでやっていくイメージがわいて、テンションがあがりました。
これはGO! だと思い、賃貸物件を案内してくれた地元の不動産業者さん(前述のY田さんは扱うことができない物件)に、借ります!と即答でお願いして、ワクワクしながら帰宅しました。

その日のうちにに、賃貸契約に関して準備しないといけない諸々の書類の説明などが送られてきて、保証人がいるとかetc., 、それをどうしていくかなど調べたりして、速攻で準備を整え始めました。
そしたら物件をみた翌日の夕方でしたが、物件を案内してくれた業者の男性から、携帯に電話が入りました。
契約の日時のことかと思ったら、物件は貸せない、というではないですか…..(!)

カフェ物件の隣には持ち主さんが住まれており、その方は工務店を営まれているのですが、近々家を改装される工務店のお客様に、そのカフェ物件を仮住まいとして貸すことになっていたというのです。
持ち主さんのその意向を不動産業者は知らなかったというのですが、広告出して、物件まで案内して、えーっ!それはないよ〜と思いました。

仮住まいとして貸す間だけカフェ物件は貸せないので、3、4ヶ月先なら、賃貸できますと言われ、もし借りたいなら、明日にでも(3,4ヶ月先に借りますと)申込みに来てください、そうでなければ、他の人が借りたいと言えば、そちらを優先しますとも言われました。

この提案を聞きながら、この業者さんは売主&自分たちの利益だけをみてるなと思いました。こちらの盛り上がったやる気がつぶれたこと、3、4ヶ月も無為に待たせることには何の配慮もない言動や対応….

このとき、脳内にでてきた言葉は、これはまさに「地主と小作人の関係だな」でした笑。

カフェ賃貸物件は、こちらの望んでいた通りの構成だったけれど、ここを借りたら、
この業者さんや大家さんの対応からして、地主と小作人の関係に入ることになる….
だとしたら、わたしが作ろうと思ってるもの、そこでの人と人との関係とは、根本的に違うものだから、地主VS小作人ベースのエネルギーを発する物件を選ぶとうまくいかないだろうとも思いました。

結局、この時点では、このように交渉しました 
→  3、4ヶ月の間も、こちらは他の物件を探し続けます、
もし、それでもみつからなかったら、このカフェ物件を借りるという可能性はありますが、その際は、私たちを第一候補でお願いします、しかし書面による申込みは致しません。(小作人でなく対等ですと示したい私の”強気の語調”に、業者さんは一瞬黙ったけどOKした笑)。

(後日、ニューコラボの物件がみつかってすぐに、もう借りることはありません、というお断りの連絡はしました)

この第2の物件でのレッスンは、
賃貸物件は自由にできないから、候補にしない
フェアでない関係から起こるものを選択しない
広い庭はなくても(カフェ賃貸物件には庭はなかった)、
近くに公園などがあれば、託児は可能
でした。

to be continued → ニューコラボができるまで 6

冬に向かい咲き始めた2年目のシクラメン、
こんな小さな株なのに幾つも幾つも咲いてくれます。
横でバレリーナのように柔軟に体のお掃除をするミヌ。