中学生の息子が興奮気味に、↓ こんな話をしてきました。
「XXという監督が、XXという選手に肩を強くするトレーニングをさせたんだけど
(野球の選手をよく知らないので固有名詞が思い出せません汗)、
それはもっと早い球を投げたり球種を増やすためじゃなくて、肩をもっと使わないようにするためだったんだって!」
肩を強くするトレーニングだからより強い球を投げるためにやってると想像していたけど、全くの逆で、肩を強くするのは(肩が強くなった分だけ)もっと力を抜いて投げるためだったというのが息子の意表をついたようです。
へ〜、面白いね(私の感想)
この話は、”8割くらいの力で仕事するのがベスト”と言われるのと同類項の話かなと思いました。
(その選手が投げてる今の球は、いわゆる全力投球になってるので、8くらいの力で投げれるように肩を補強しようという考え)
8くらいでやるのが丁度よいと言ってる人や本、結構あります。野球でも8割スイングとか言われるし、腹八分目に食べるのが良いとかもいいますよね。
10の力でやらない方が力が抜けてていいんだろうというのは感覚でわかりますが、でも、なんで8という数字なのかな〜と思っていたら、パレートの法則に行き着きました。
パレートの法則 Pareto principleというのは、パレートというイタリア人経済学者が唱えた法則で
「経済において、全体の数値の大部分は、全体を構成するうちの一部の要素が生み出しているという理論」(Wikipediaより引用)で、
80 : 20 エイティトゥェンティ(日本語だと二ハチの法則)とも呼ばれるそうです。
もともとは、全体の2割のお金持ちが、社会全体の8割の富を握っている、という冨の不均衡に関する法則だったらしいのですが(アメリカも日本もまさにこういう感じがしますが)、この二ハチの法則は実は多くのことに当てはまるそうです。
例えば、ある会社で働く全体の2割の人だけが生産性の8割をあげてるとか(全社員であげてるわけでなく一部の有能な人だけが担ってる)、学校のクラスでいうと2割の人だけが優秀で残りの8割は真ん中or最下位グループで構成されるみたいな比率が世の中の事象に適用できるようです。
この比率、働きアリにも適用できるそうで、働きアリ全体の2割だけがせっせと働いて8割は働いてないそうです。しかし有能な2割のアリをそこから外しても、今度は残りのアリの中でやはり2割だけがせっせと働くらしいです(苦笑)。
すべてが8:2ときっちり分かれるわけでもないでしょうが、このくらいの比率でいろんな現象が起こってるようです。
なんだか普遍的な比率のようなので、これは個人の能力自体にも当てはまるのでしょう、だから「8」という数字が使われるのかもしれません。
確かに、”全力で頑張ります!”といっても、身体機能的に2割くらいは消化の方での活動もあるし、意識も2割くらいは他のことで占められたりしてるだろうから、本当の意味で10とか100でやります、というのは、無理なんでしょうね。
別の言い方をすると、人間が10割/100%で何かを行うと、筋力やら組織や精神に無理がかかって、後がつづかなかったりするのかもしれません。だから2割くらいのゆるみが必要なのが私達の心身なのかもしれないですね。
ならば、最初から100%で頑張ろうなんて思わないで、少し力を抜いた8くらいの状態を自分のベストと想定しておくのがよい気がします。
ある神経内科のお医者さんが出してる本によると、物事を100でやりきって完了してしまうと、意欲のもととなる脳内物質ドーパミンがでなくなり、やる気がなくなるので、その後は幸福感を感じなくなるそうです(読んでませんが、本の紹介に書いてありました)。
つまり、モチベーションとそれに伴う幸福感を持ち続けるには、完全に力を出しきらないで8くらいでやっていくのが良いということらしいです。
力を抜いて怠けるということでなく、ちょっとやり足りない感じを持つのが、逆に長くしかも楽しく続けられるコツみたいです。
( ↑ ちなみに8じゃなくて2だけで集中してやる方が効率がいいと唱えてる書籍も結構でてました。2でできるならいいな〜楽だ!)
落ちて来る雪を眺める静かなミヌ。ネコは2くらいの力で生きてる気がします…
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