自己内省日記は、英語で書くと self reflective journal だと思うのですが、私が学んだホメオパシーの学校ではこの課題が毎週だされていました。
ホメオパシーの知識のお勉強とは別の枠で、自分の内省日記を英語で(大汗)毎週1つ書いて担当の先生(英国人女性ホメオパス)にオンラインで送らなければなりませんでした。量は特に規定はないのですが、A4サイズ1枚くらいが妥当だったかと思います。(英語は完璧じゃなくてもよくて、とりあえず意味が通じればいいと言われてました….ひー)
どういう風に書くかというと、例えばこんな感じです。↓
先日知り合って日の浅い友人を家に食事に招いた。ところが友人が連絡もなく1時間近く遅刻してきた。最初、約束の時間を間違えているのかと思ったけど、実際には我が家に来る前に、他の友人の集いに顔を出しており、そちらに長いことつかまったために、我が家に来るのが遅れたらしかった。そして遅れるというメールは送ってくれていたのだが、私が気づいていなかっただけだった。
私は友人が到着しときにすでにかなり腹が立っており、冗談ぽい突っ込みのようなトーンではあったけど「なんでこんなに遅れたの?」と少し大きな声で問いただした。友達は一瞬びっくりしたような顔をしたが、遅れた理由を話してくれて、その後は普通の雰囲気で食事ができた。
私は実際に声にだして問いつめたことで少しすっきりして、怒りはその後そんなに残らなかった。でもその夜に、理由はあって遅れたとわかったのに、なんであそこまで声を出して怒っていたのだろうと内省してみた。
内省してみると、こちらが招待して、準備にも時間がかかっているのに、あんなに遅れるなんて失礼だ!と思っていることがまずわかった。次に、交通の便などが理由で遅れたのなら腹も立たなかったけど、他の友人の集いに行ったのでこちらに来るのが遅れたという理由が失礼だと思っていることに気がついた。そしてさらに、私の方はその人を大事なお客様と思って招待したのに、相手は他の友人の集いにも顔をだし、こちらには遅れてもいいと思ったことに腹を立てていることに気がついた。私の方を軽視しているということが許せないということが私の一番の怒りの理由だったようだ。
そしてさらにその心理の奥を探ると、私は軽くみられているのかもしれないという恐れがあることにまでたどり着けた。
私のこの恐れが「怒り」という形でぶつけられたわけだ。大事に思ってもらいたかったのに、そうじゃなかったことに傷ついたのだった。
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こういう内省を毎週、毎週やっていると、とにかく自分の感情に客観的になるクセがつきます。このクセは日々生活する上でも非常に助かるのですが、ホメオパスという仕事をやっていく上でも本当に助けになっています。
クライアントさんの感情を客観的にみつめるというだけでなく、境界線の問題などお互いの関係性を客観視したり、またケース自体がうまくいかないときに冷静に見直したりすることができるからです。
こういうスキルは一朝一夕で身につくものではなく、また1人で孤独にやっていてもなかなか続けるのも難しいし、物事の見方をすぐに変えることができるものでもないので、その道の達人に毎週コメントをもらい、見方のアドバイスまでもらえたことは、まるで長期間カウンセリングにでも通ったかのような経験でした。
このself reflective journalの担当は Janeジェーンという英国人女性ホメオパスだったのですが、彼女は会っているだけで「慈愛」という言葉が浮かんでくるような人でした。Janeは我が校の生徒だけでなく英国でも多くのホメオパスのスーパーヴィジョンをされてる方で、この自己内省の方法について本も出版しています。この度も新刊を出され、お知らせがきたのでここで紹介します(英語ですが…)↓:
自己内省日記は、ホメオパスやセラピーをされている方だけでなく、感情的になったときにどうしたらいいかわからないと思っているような方にもとても有効です。
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1人で自己内省するのが難しい方、ホメオパシー療法でお手伝いができるかもしれません。
ご興味のある方はHPの方へどうぞ:https://arnicahomeo.wordpress.com