我が家のご近所さん達は、家庭菜園というには広すぎる畑で、それぞれ自分達が食べるための野菜や果物を栽培されています。
(我が家も横に畑があるので始めてみましたが、これがなかなか難しい…まだまだおすそわけできる質のものも量もできません)
収穫の時期になるとたくさんの野菜をいただきます。
先日はお隣のMおばあちゃんからタマネギをたくさんいただきました。
大きいのは、私の両手のこぶしを合わせたくらいあります。
Mさんのお年は93歳になるそうです。
Mさんは1人暮らしをしていて、自分のことは全部やるし、毎日畑にも2回以上でかけていきます(家から歩いて数分のところに数カ所の畑がある)。草刈り機で草刈りすらやります。
主人の祖母がちょうど彼女と同じ年の生まれでした(去年他界)。フランスの東にある観光地の島で暮らしていました。
その祖母はある早朝、寝返りをうったらベッドから落ちてしまい、自分で起き上がれなくてお手伝いの人が来るまで何時間もベッドの足下で身動きとれずにいたことがあります(ケガはしていない)。
そのとき祖母は病気ではなかったのですが、体が大きくてかなり太っていたし、ほぼ動かないで日常を過ごす人(トイレは自分で行けたし、家の中では移動できたけど)だったので筋肉が弱りきっていたのだと思います。
彼女は、お手伝いさんみたいな身の回りの世話をしてくれる女性を数人雇っていました。朝ご飯はマダムなんとかさん、お昼からはなんとかさん、お掃除はまた別の人、週に2回の買い物は誰それさんに、とそんな具合で小刻みに人を出入りさせていました。
自分が動くかわりに、他の人(お手伝いさん達)を動かしていたわけです。
だんなさんに先立たれて一人で暮らしていたので、話し相手が欲しかったということもあると思います。
彼女の娘である主人の母が、何人ものお手伝いさんに払っていた額は馬鹿にならないものだったと、言っていました。
一人の人にお世話して欲しいのじゃなくて、複数の人に取り囲まれていたかったのは彼女の性質によるものでしょう。
話は戻りますが、それにしても寝返りうってベッドからおちて自分で自分の身体を起こせない人と、全部自分の身の回りのことをしてさらに畑まで耕して我が家にお裾分けしてくれるほどの作物を作る人が同じ年齢であったことに、私はちょっとした衝撃を受けました。
どちらがいいとか悪いとか、それはそれぞれの生き方なので、コメントしませんが、でもどんな風に老後を過ごすのか、それは毎日をどう暮らしていくかで決まっていくのだなとMさんをみながら考えさせられた私です。